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外国人に驚かれる日本の税制① 中小法人の判定

2016.10.17   所長のコラム
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外国人に驚かれる日本の税制① 中小法人の判定

資本金1億円以下の法人には、800万円までの課税所得に対する低税率の適用等、いくつかの優遇税制が中小企業には認められています。
この中小企業の判定は、資本金によって行われています。
しかし、企業規模の判定は、資本金ではわからないのが実態です。
資本金が大きくても、大きな繰越欠損を抱えていたり、また、資本金が小さくても、多額の利益剰余金があり、自己資本が厚い会社もあります。
このように、資本金の多寡は、売上高、利益、従業員数、純資産の値等、であらわされる会社の規模とは、必ずしも正の相関関係はありません。
また、資本剰余金の値は、この中小企業の判定に使われておりません。

資本金の値が、1億円以下であったとしても、100%親会社の資本金が、5億円以上である場合は、その子会社は、非中小法人として取り扱われ、中小企業に認められている税制上の優遇措置の適用がありません。
そのために、外資系企業の場合、毎年、決算作業で、海外の100%親会社の資本金の値を確認することが必要です。
海外の親会社にこの質問をすると、質問の意味を理解していただくのに、大変です。
そんな情報を確認して何の意味があるのか、というような反応を示すのが一般的です。
また、資本剰余金を除いた資本金の値を確認することが必要で、正確に質問し、正確な回答を得るのも、神経を使っている点です。
日本では、払込資本の1/2以上は資本金として計上することが求められていますが(会社法445条2項)、これは日本の法律で、海外では様々な規定がされているはずです。

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